西東北2泊3日弾丸ツーリング
相変わらず更新をサボっていて書き忘れの記事を消化しております。今日は9月の連休に弾丸で行ってきた東北ツーリングの備忘録です。東北は原付にのっていた時代に福島に日帰りでピストンしたのと、東日本縦断旅行の時に北海道への通り道として通った程度。特に東北の内陸部は未知の世界でしたので、大型バイクにのって3日で往復してこようと言うのが趣旨です。
さて、今回は久しぶりのソロキャンプツーリング。大型バイクに乗り換えてから実に1年が経とうとしているのに、何気にキャンプ道具を積むのは初めてで緊張気味です。さらに9月の東北と言う事もあって寒さに恐怖感を覚えながらも、やはりキャンプしたい気持ちが強かったので、よっぽどの雨が降らない限りは決行しようと心に決めていました。
ルートはこちら。冒頭にも書いたように東北の内陸部をゆっくり走るつもりだったのですが、ルートを練っているうちに津軽半島と男鹿半島に行きたいという気持ちが芽生えてしまい、2泊3日に詰め込むと結果内陸部は殆ど高速道路で通過することになってしまいました。(笑)
ちなみに今回も色が変わっている所が日付が変わった所です。
初日。深夜の2時にアラームをセットし、朝食(?)を食べて荷造りをして、出発したのは3時ごろ。キャンプ道具はおろか荷物自体をタンデムシートに載せたことが無かったのでちゃんと固定出来るか不安でしたが、意外とすんなり固定出来て一安心。スクーターだと引っ掛ける所を探すのに大変ですが、こういう所は普通のバイクだと楽なんですね〜。さて、この日はとにかく北を目指します。こんなに早く出たのは、高速道路の深夜割引のためではなく、弾丸ツアーらしい距離を稼ぐためなのです。なんと青森は津軽半島の最北端、竜飛岬を目指します。直線距離でもざっと800km近くあります。遠いですね!(笑)
ルートは首都高速から東北道へ入り、終点の青森インターまで高速道路を利用してひたすら走ります。なんと初めての東北道にしていきなり全線制覇するつもりです!(笑)3時間程度の高速道路走行は経験がありますが、この日は9時間程度の走行を予定しています。下道ばかり走ってきた私には、正直眠くならないか不安で仕方がありませんでしたので、こまめに休憩を取りながら向かいました。休憩と給油で4回程度はサービスエリアに入ったでしょうか。青森インターに付いたのは13時頃。最後の最後で雨に降られましたが、一時だけでそれ以降は天気も持ってくれました。
高速道路を降りると、竜飛岬目指して海岸線を通る国道280号と国道329号を走ります。やはり高速道路とは違って景色も良いし、疲れないので気持ちがよいです。途中以前下北半島を通ったときに行けなかった『仏ヶ浦』と思われる断崖絶壁を海を隔てて見る事が出来ました。(写真サイズが小さくて見づらいですが…)隣の半島が見えるのも青森の地形ならではと言えます。
竜飛岬に到着したのは15時頃。高速道路と比べると一気にペースダウンですが、気持ちがよい道なので時間の経過があっという間です。大間崎に行ったときも見えましたが、ここ竜飛岬でも北海道が見えました。
うう、行きたい!…と言う気持ちを抑えるために、竜飛岬の周囲を歩いてみる事にしました。(笑)まず目に入ったのはここ。国道339号、階段国道です。国道なのに人しか通れない、階段で出来た国道です。全国でここしかない珍しい国道で、実は私も旅ブログで何度か見た事があり知っていました。知らずに来たので、ここにあったのかとビックリ!勾配が急だし、冬は積雪で通れなそうですね。(笑)
本当は青函トンネルの入り口?みたいな所を見たかったのですが、地図を参考に探してみたのですが分からず…日が沈む前にキャンプを張りたかったので今回は諦める事にして、竜飛岬を後にします。
日本海側を南下し、汽水湖である十三湖のほとりを通って五所川原市へと抜けます。稲穂の季節と言う事もあってか、途中真っ黄色に染まった田園風景が見られました。順光だったので自分のシルエットも交えてパチリ。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。(稲穂がハッキリ見えます!)
こうして17時頃到着したのは、芦野公園オートキャンプ場。キャンプ場を探すとき、雰囲気的にオートキャンプは避けるのですが、無料なのに綺麗に整備されていると評判が良かったこともあり利用することにしました。
連休中でしたが混雑していることもなく、評判通り無料とは思えないほど整備されたキャンプ場でした。やはりそばにバイクと荷物を置いておけるのは、テント設営も楽だし防犯上も安心出来るので、良いですね〜。
日が沈む前にテントを張れたので、一日の疲れを癒しに温泉と夕食を探しに出掛けます。道中日が暮れてきたのですが、辺りが幻想的な風景に…。この辺りは本当に景色が良いですね〜。ちなみに左側に移っている山は津軽富士とも言われる日本百名山の岩木山です。
この日行った温泉は、奥津軽の名湯らしい稲垣温泉。ホテルの温泉なのですが、日帰り入浴出来たので立ち寄ってみました。
三連休なのに時間帯が夕食時だったからかガラガラだったのですが、期待しないで行ったらもの凄く良いお湯!疲れが一気に癒されます。かなりお気に入りの温泉になりました。
温泉から上がり、夕飯をどこで食べようか模索していたのですが、郊外と言う事もあってか飲食店はまったく見つかりません…。運転があるので唯一あった居酒屋ライクなお店にも入れず、結局コンビニで食べ物を買ってキャンプ場で食べる事に…。
青森に来たのになぜか北海道弁当…よく見るとかぼちゃプリンも北海道。よっぽど行きたかったんでしょうね。(笑)
さて、ふと我に返ってこの日の走行距離を見てみると、なんと『927km』!下道では一日700km走ったのが最高でしたが、流石高速道路を使っているので距離は伸びます。体力的にはもっと走れそうな感触ですが、何より無事故で到着出来たのでホッとしました。
次の日もガッツリ走る予定なので、この日は21時には就寝です。
明くる2日目。なんとこの日も3時に起床。相変わらずハードスケジュールです。(笑)さすがに北というだけあって寒い!厚着をして外に出ると、お湯を沸かして暖かいスープとパンを頂きます。体が冷えないうちにテントをたたみ、まだ真っ暗の中足早に出発です。バイクにエンジンをかけたのは4時半頃だったでしょうか…。この日は高速道路を一切走らない下道の日。言わばメインの日みたいなものです。メインのこの日は日本海側を南下します。海沿いです。(笑)
出発して早々、風を受けて気温の低さに気が付かされます。体を中から暖めたいので暖かい飲み物が欲しいところなのですが、田舎道なのでコンビニなどありません。そして9月という中途半端な時期ということもあり、自販機には暖かいものが売っていません。それでもこんなに寒いのだからどこかにあるだろうと2時間くらい自販機と言う自販機をチェックしまくって漸く見つけた暖かいコーヒー。なんだかんだ100kmくらい走った白神山地の辺りでした。(笑)やっぱり朝は寒い!太陽が恋しくなります。
秋田に差し掛かった頃には太陽も昇り幾らか元気も出てきたので、最初の目的地である男鹿半島へ向けて一気に進みます。なぜ男鹿半島へ来たかと言うと、東日本縦断旅行で秋田でキャンプをしたときに、おじさんに「バイク乗りは男鹿半島へ行かなきゃだめだー。もったいねえぞ〜。」と言われたからなんです。その時は北海道を目指していたので目もくれませんでしたが、後からその言葉が忘れられず、今回立ち寄る事にしました。半島という位だから海が綺麗なのかなと想像をして行ったのですが、海も山も大地も、とても綺麗な所でした。ここのポイントが良いという訳ではなく、この辺り全体が綺麗なところなので、なるほどドライブするには持ってこいのところなんだなと納得してしまいました。
男鹿半島の根元には、一時期ニュースで話題になっていた大潟村があります。政府が行った干拓地です。折角なので立ち寄ってみたのですが、まさかここまで大きな土地だとは思いませんでした。そして人工とは思えない、北海道のような綺麗な景色が広がっていました。稲穂の季節ということも相まっているかもしれませんが、「北海道は特別だ」と思っていた自分の固定観念が覆されたような気さえしました。
極めつけはやはりこの直線道かもしれません。直線ほど人工的なものはないのですが、この景色の中にあるとその直線が生えるというのが面白いです。つい写真を撮りたくなります。
気持ちがよく暫く休憩した後、大潟村を後にすると田沢湖に向かって内陸へと舵を切ります。国道285号から国道105号を経由したのですが、国道105号に差し掛かってからが先ほどの北海道を彷彿とさせる様なとても景色の良い道路で、是非また行きたいと思いました。(稲穂のパワーが凄いのかもしれません)同時に秋田内陸縦貫鉄道が併走している区間でもあるので、ローカル線の旅なんてのも面白そうです。
こうして田沢湖に着いたのは14時頃。男鹿半島は雲一つない最高の天気だったのですが、ここに来て急に大きな雲が空を覆ってしまいました。透明度日本一の湖に来たというのに、非常に残念です!コバルトブルーの湖面は拝めませんでしたが、悔しいので湖畔に行って水の透明度だけはチェックしておきました。(笑)
その後国道46号、国道341号、県道9号などを経由して、再び日本海側は国道7号へと出ました。そして本日のキャンプ地、鳥海山の麓にある三崎公園キャンプ場へと向かいます。こちらは有料ですが、300円と安価なのに、海に沈む夕日が見えるという絶好のロケーション。サイトは狭く連休という事もあってちょっと密度が高かったですが、熊におびえる事もなく快適に過ごせそうです。
テントを設営すると夕日まで良い時間になっていたので、急いで海の見える場所へ移動します。といってもキャンプ場の敷地内で、サイトからも見える所です。この日は天気に恵まれ、生まれて初めて、水平線に沈む夕日を見る事が出来ました。夕日や朝日を見に行く事はあっても、山の上や雲の上しかなかったので、とても感動的でした。是非今度は水平線か地平線からの日の出を見てみたいところです。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
手持ちなのでブレブレですが、日の入りの瞬間、動画でも撮ってみました。個人的には滅多に見られるものではないため、しっかり目に留めておきたいと思います。
こうして日没イベントも終わり辺りは暗くなってしまいましたが、夕食と温泉のために道の駅「象潟」へ向かいます。本当はもう少し近場にあれば良かったのですが、片道13km程度走ります。付いた頃には既に真っ暗。道の駅自体も営業終了時刻に近い雰囲気。慌ててレストランに入って刺身定食を注文。
その後施設内にある象潟温泉に浸かり、疲れを取った所でキャンプ場へ戻りました。戻る頃には体も冷えきっていましたが、この際よしとします。(笑)
キャンプ場に戻るやいなや、空を見上げると満点の星空が目に飛び込んできました。テントサイトは木に囲まれていたのですがちょっと歩くと広間があったので、カメラを片手に星空撮影してみました。その時丁度天頂に来ていた「はくちょう座」です。写真に撮ると分かりづらいので、RAW現像でいろいろ加工をして見やすくしてみましたが、分かるでしょうか…。
右上がはくちょうの頭で、左下に向かって斜めに十字型をしているのがはくちょう座です。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。ちなみにこちらは加工していないものなので、他の星たちも沢山見えます。はくちょうを見つけられるでしょうか。
星空撮影で完全に冷えきった体で震えていましたが、満足してこの日は寝袋に潜りました。
翌日。この日は2日ぶりに朝寝をして、6時半に起床です。(笑)連日早かったので、ゆっくり休まりました。お湯を沸かして暖かいみそ汁を飲んで…キャンプの醍醐味ですね。
支度をして出発したのは7時半頃。すぐそばが県境なので、いきなり山形県に突入です。国道7号を南下する途中、以前来たときに見られなかった鳥海山の全貌を見る事が出来ました。なだらかで優しい山ですね〜。いつかは登ってみたいものです。
鳥海山を後にし、一度国道7号からはずれて日本海東北自動車道へ入ります。無料だったので利用したのですが、こんな道路があることすら知りませんでした。20km程度で終点になってしまうのですが、最後にあったトンネルがやたら長かったです。調べてみると6022mもあるそうで、無料で通行出来るトンネルの中では現在日本一だそう。(2017年に福島のトンネルに抜かれるみたいですが…)長いトンネルってなんかドキドキします。
その後国道7号で暫く南下すると、再び日本海東北自動車道(一部を除いて有料)が通っており、ここから高速道路の旅となります。日本海東北自動車道→北陸自動車道→関越自動車道→首都高速と、初日には劣りますが長距離を移動します。気が付けば関越自動車道も全線制覇してしまいました。
途中、気になっていた塩沢石打サービスエリアで生姜焼き定食を食べたのですがが、美味でした。
連休最終日なので覚悟はしていましたが、関越自動車道では一時渋滞に巻き込まれ、ヘトヘトになりながら自宅に帰ってきたのは16時半頃。3連休カツカツのスケジュールでキャンプツーリングをして、翌日から仕事は辛いだろうといつも考えるのですが、こうしていざ終わってみると普通には出来ないレベルで気持ちがリフレッシュされるので、やはり行って良かったなと思ってしまいます。本当に不思議です。
こうしてこの弾丸ツアー、3日で2051km走行して幕を閉じることとなりました。北海道、行きたいな〜。(笑)
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