原付で行く東日本縦断5351kmの旅 (3)
旅を終えてからかなり時間が経つのに、まだ旅程の半分書き終えていません。(笑)3つめのエントリーは、日本の最北から徐々に南下し、道央・道東へと足を運びます。
さて、旅は7日目。スタートは最北の離島、礼文島からとなります。軌跡はこちら。
この日は礼文島から旭川まで移動します。礼文島から稚内へのフェリーは、移動距離があるので朝一番の便(8:45発)を利用します。朝は少しゆっくりだったので楽でしたが、キャンプ場からフェリーターミナルまで何気に20キロ近くある事を忘れており、実はターミナルに着いたのは出航の7分前。大慌てで乗船券を購入し、ギリギリ間に合いました。20キロの道のりを15分で着いたのは、もはや軌跡ですね…。(笑)ヒヤヒヤものです。
念のため天気予報をチェックしたところ、どうも旭川は夕方から夜間に掛けて雨が降る事になっています。寝泊まりするキャンプ場も決めてあったのですが、さすがに夜な夜な雨に当たるのは嫌なので、船の中で慌てて旭川のホテルを予約!携帯電話って本当に便利です…。
稚内からは、日本最北端の岬、宗谷岬へと向かいます。道中は雲の隙間から時々お日様が顔をだし程よい天気だったのですが、宗谷岬が見えるところまで来て愕然。岬と思われる先端部分が、分厚い真っ白なガスに覆われているのです。まるで富士山頂にかかる傘雲のよう。(笑)しかし文句は言っていられないので、意を決してガスの中へと突入します。案の定ガスの中は視界5m程度の濃霧。本当は車間距離を取らないと危ないのですが、突然の急カーブでコースアウト(したら海に真っ逆さま!)しないように前の車にぴったりとつけて走ったり、前に車が居ないときはナビの地図を脇見(した方が安全・笑)しながら次に来るカーブに備えて走ったりしました。なかなかスリリングなドライブです。そうこうしているうちに、霧の宗谷岬へ到着しました。
あの濃霧の中を全員通ってきたとは信じがたい位、かなり沢山の人がいました。数十分ほど滞在して、写真を撮ったのは霧が少し晴れた時だったのですが、それでも真っ白ですね。(笑)しかしこれ以上の景観は望めなそうだったので、記念にGPSで現在地を確認してみました。
宗谷岬の正確な緯度は北緯45度31分22秒なので、北緯45.522537°(45度31分21秒)はほぼ日本の最北端に到達したことになります。1秒ずれているのは、記念碑の少し手前で計測したからだと思われます。それにしてもGPSって高精度ですね~。
霧の宗谷岬を後にし、国道238号、通称オホーツクラインを南下していきます。オホーツク海側は雲が多く、宗谷岬を通り過ぎても天候はあいにくの曇りでした。でも道路はオロロンラインに負けないくらいの北海道らしい直線道。雄大なオホーツクを眺めながらひたすら南下しました。途中オホーツクラインからちょっとだけ外れ、エサヌカ線と言う直線路へ立ち寄ったのですが、とても気持ちの良い所でした。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
エヌサカ線はオロロンラインほど長くはなく、殆ど農道的な道であるため滅多に車が通過しません。それ故こんな開放的な土地を独り占めした気分でドライブ出来てしまう素敵な場所なのです。ただ調子に乗ってスピードを出しすぎると、突然90度のカーブが出てくるので危険です。(笑)この辺りの広大な土地は牧草地の様で、ダンプカーと芝刈り機が併走しながら牧草を刈り取っていました。刈り取った草は綺麗に丸められていました。これがあるだけで全然雰囲気が変わりますね~。晴れていればもっと素敵だったんだろうな…。
このままオホーツク海沿いを知床まで行きたい気持ちもあったのですが、この日は道央・旭川へ向かう予定だったので、浜頓別の辺りから西へルートを変え、音威子府→名寄と全く読めない地名の町を通り抜け(笑)、旭川へ到着しました。途中雨に降られましたが、友人から教えて貰ったラーメン屋で夕食をとる予定だったので、それを食べることを楽しみに頑張りました。(笑)ちなみにラーメンはこちら!
Face Bookに載せたら食べかけ?と言われましたが、そんなことはありません。(笑)味の三平と言う激辛味噌ラーメンです。どしゃぶりで体温を奪われていたので、暖まってとても美味しかった~!
ラーメンを食べてお腹いっぱいになったところで、土砂降りの雨の中に最後の勇気を振り絞って飛び込み、ホテルへ。秋田の雨ほど激しくはなかったけれど、結果秋田の雨より濡れました。(笑)
旅も中盤、8日目の軌跡はこちら。
一見なんだこりゃぁと言う感じのルートですが、この日は美瑛を重点的に、道央を巡りました。美瑛は北の国からを始め、多くの映画やドラマ、CMなどのロケ地になる程のとても綺麗な丘陵地帯だと分かっていたので、良い写真が撮れるのではないかとひたすら色々な道を走りました。ところが肝心のお天気が限りなく曇天…。(笑)写真を撮りたかったのでかなり残念でしたが、あちらこちらをウロウロしてみました。初めに行ったのはかんのファーム。ラベンダーで有名なのはファーム富田ですが、ラベンダー以外の花も見れるこちらへ足を運びました。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
と言っておきながらも美瑛をバックにラベンダーを撮ってみました。(笑)現像を頑張ったのでそんなに悪天候には見えませんが、実際はもっと雲で真っ白でした。そしてラベンダーと他数種による花の絨毯!コントラストが強烈で綺麗でした。
その後十勝岳の方へ登って見るも、案の定山は霧の中。不安ながらも舵をきり、続いて青い池へ向かいました。青い池は近年有名になったその名の通り青い色をした池です。日本人の写真家が撮影した冬の青い池の写真がMacの壁紙に採用されたこともあり、知名度はぐっとあがったようです。以前は車が入るような所ではなかったらしいのですが、行ってみると観光バスが入る位の大きな駐車場が…。ちょっとがっくりしながらも、池へ向かってみました。
これが青い池です。非常に残念な事に、前日の大雨で色が薄まっているらしいです。(笑)青い池でネット検索するととても綺麗な写真が出てくるのですが、それを期待していたのでショックは大きいです。(笑)
その後、マイルドセブンの丘やセブンスターの木など、様々なモデルとなった場所が点在する美瑛の丘陵地帯を走っていたのですが、幸運にも少し雲が晴れて来ました。そんな美瑛で一番晴れていたのがこの時。雲が多くとても快晴とまでは行きませんが、大地の広さ、空の大きさを感じ取れる一枚となりました。
そして最後に訪れたのが、ネットで検索して気になっていた「ジェットコースターの道」。ひたすら長い直線道なのですが、アップダウンが激しくまるでジェットコースターのコースの様な道路なのです。美瑛に長く滞在していたので既に夕方になっていましたが、こんな所です。
小さくて遠くがどうなっているか分かりませんね。(笑)前述のエヌサカ線の様に平坦な道だと遠くが地平線となり途中から見えなくなってしまうのに対して、ジェットコースターの道はアップダウンのお陰でかなり先まで道が見えるので、走っても走ってもなかなか進まないとても不思議な道でした。見所満載の美瑛、是非晴れた時に再訪したいものです。
すっかり時間が遅くなってしまったこともあり、その後は日が沈む速度と戦いながらキャンプ地である上士幌へ向かいました。富良野から狩勝峠を越え、士幌へ着いたのは太陽が沈みかけた18時頃。この日テントを張るのは、上士幌航空公園。事前連絡したときには予約はいらないとのことだったのですが、行ってみるともの凄い人…。なにやらイベントをやっていたようです。テントだらけのサイトで空いているところを探し、設営が終わった頃には辺りは既に真っ暗!急いで近場の温泉に入り、夕飯を食べにとお店を探したのですが、食事を出来そうな所が全然無い…。(笑)コンビニで弁当を買っても良かったのですが、どうせならご当地の何かを食べたい!と言うことでとりあえず見つけたスーパーへ入ってみました。そしてこうなりました…。
お湯を沸かすだけの為に持って行ったコッヘルセットで、まさかの焼き肉。(笑)ナイタイ牛と言うご当地の肉が売っていたので、突然の自炊作戦です。油も調味料も何にも持っていなかったので、荷物になるものを色々購入してしまいました。ちなみにご飯は炊くと時間がかかるのでパックに入ったものを買ったのですが、電子レンジで「調理」するものだと知らずそのまま食べようとしたらカチカチだったので、慌ててお湯を沸かしてパッケージごと蒸したりと慌ただしい夕飯でした。(笑)
そんなこんなで真っ暗闇の中の一人焼き肉を終え、8日目を終えたのでした。
明くる9日目。軌跡はこちら。
朝起きると、外がなにやら騒がしい。ゴォーという音と、人の喋る声。寝ぼけながら暫くその音を聞いていたのですが、目が覚めて外に出てビックリ!
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
Baloons in the Morning (1920×1200)
透き通った空に、ふわふわと浮かぶ気球。本当に夢かと思いました。(笑)あとあと調べてみたところ、上士幌航空公園で年に1回行われるバルーンフェスティバルの開催日だったらしいのです!まさか偶然キャンプした日にやっているなんて、ラッキーですね~!気球は朝の早いうちしか上げられないことは知っていたので、テントを畳むのを後回しにして夢中で眺めていました。ゆらりゆらりと移動し、自分が気球の影に入ったり、真上に気球が来たり…前日と比べ天気も良かったので、とても気持ちの良い朝だったのを未だに忘れられません。
気球を眺めた後、急いで片付けをしてこの日の旅路、網走へと向かいます。上士幌から網走湖へは、石狩川に沿って大雪山の麓である層雲峡を通り、途中から石北本線を辿るようにオホーツク海へ、そこから海沿いを紋別・網走と辿る少し遠回りをするルートです。この日も雲は多めでしたが、雨に降られることも無く快走出来ました。ただ山間部は北海道というより本州にもあるような山道が多かったです。
でもこういう道も気持ちが良いです。異国の地へ来ていることを忘れます。
山間部を抜け、紋別から海沿いにサロマ湖などにも立ち寄ったのですが、海側は雲が厚く視界良好とは行きませんでした。その後、能取湖経由で網走湖の女満別湖畔キャンプ場へと向かいました。ここもかなり人が居ましたが、運良く湖畔の側にテントを張ることが出来ました。
雲が多かったですが、この日は日の入り前にテントを張れたので、湖の畔で一杯やりながら夕日を迎えました。
水辺でも空気はカラっとしていて、とても気持ちの良い一夜となりました。
10日目以降は次の記事へ続きます。
コメントを残す