原付で行く東日本縦断5351kmの旅 (2)
2つめのエントリーは、北海道が舞台となります。北海道へ行くためにわざわざ一番暖かい8月を選んだこともあり、メインの行き先でもあります。縦にも横にも長くどう回ろうか非常に迷いましたが、行きたいところを中心に地道に全体を回っていくこととなりました。いよいよ異国の地へと進出です!
早速ですが、函館入りをした3日目の翌朝、4日目からスタートです。軌跡はこちら。
4日目はあまり移動していません。と言うのも午前中は函館の街を歩いていたからなんです。そう、旅の趣旨の一つでもある「自分の足で歩く」日です。
朝7時頃ホテルを出て、函館駅方面へと向かいます。この日はあいにくの曇り空でしたが、雨が降っているわけではなかったので、徒歩で移動します。折角朝早く起きたので、まずは函館朝市へ。日常的に市場に行く機会がないので、内心ドキドキでした。海産物ばかりかと思っていたら、野菜なども売っており、なかなか面白かったです。
朝市の横には食堂が沢山店を構えており、そこで元々計画していた函館特産の活イカ定食を頂きました。朝あがったばかりのイカです。写真には全て写っていませんが、新鮮なので一匹丸々お刺身で頂きました。お店の人に言われて食べたのですが、目玉も食べられるんですよ!
とっても美味しかったです!普段食べてるイカと全然違って、歯ごたえがあり、味もさっぱりしていました。特に肝は美味しかったですね~。
豪華な朝食を食べた後、海沿いの道を進み、赤レンガの建物や立派な西洋建築のある路地をウロウロと歩きました。横浜の赤レンガより、こちらの方が風情があって好きですね~。横浜は人が多すぎるのがマイナス要素かもしれません…。
赤レンガに満足したところで、どうしても行きたかった八幡坂へ向かいました。八幡坂と聞いてピンと来る方は少ないかもしれませんが、TVコマーシャルやドラマなどで良く使われる場所なので、見たことのある方は非常に多いと思います。晴れていると異国の様な、とても素敵なスナップが撮れるはずなのですが、雲が引かず理想の風景は見られませんでした。
それでもこの辺りにはハリストス正教会をはじめとする西洋建築が立ち並び、どこかのテーマパークに来たかの様な不思議な感覚にさせられる場所でした。是非晴れている時に再度訪れたい所です。ホテルに戻る前に、有名なラッキーピエロと言うハンバーガーショップへ立ち寄り、夕飯を買いました。あまり時間が無かったので、昼食は食べないことに。ハンバーガー美味しそう…。
さて、この日は積丹半島でキャンプをする予定だったので、国道5号を北上します。雲が厚いせいかあまり景色は良くなかったのですが、とにかく広い道で圧巻!さすが北海道!捕まりたくないので回りの車に合わせて走っていましたが、草むら(!)にパトカーが隠れていたりして、捕まっている人もちらほら見かけました。パトカーも一時代前の刑事ドラマに出てきそうな旧式の車体で、カッコ良かったです。笑
国道5号を辿っていくとニセコや羊蹄山の麓を通るのですが、時間の都合で途中から日本海側へ。ワインディングの続く海岸線の国道229号(通称:追分ソーランライン)をひたすら北上しました。積丹半島へ着いた夕方には雲も晴れ、綺麗な海を拝むことが出来ました。この日は神恵内青少年旅行村というキャンプ場へ腰を下ろす事に。海の見えるとても環境の良いキャンプ場です。
この日は平日と言うこともあって、自分と後からきた大学生の男女数人のみ。サイトは広いので、殆ど独り占めしたような感じです。積丹半島の西側には日本海があるので、海に沈む夕日を見ることが出来ました!
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
新潟でも見られましたが、場所が違うと同じ物でも違って感じるもの。個人的には積丹半島の夕日の方が印象的でした。
テントの中では、函館で買ってあったラッキーピエロのハンバーガーを食べました。お昼を食べていなかったせいもあるかもしれないけれど、とっても美味しい!もう一つ買っておけば良かったと思うほど。(笑)素晴らしい環境に、綺麗な夕日、すっかり満足してこの日は眠りにつきました。
さて、5日目は北海道の西側を一気に北上します!軌跡はこちら。
とにかく移動距離がかなりあるので、この日は朝4時起きの5時出です。早朝キャンプ場を飛び出してみると、雲も少なくまずまずの晴天!テンションを上げて積丹半島の先端、神威岬へ向かいました。…ところが、いざ着いてみるとゲートで道が封鎖されており、入れません。なんと時間開錠のゲートがあったのです。説明書きを呼んでみると開錠するのは8時。まだ2時間以上あります…。朝からいきなりトーンダウン。(笑)さすがに待っている時間はないので、神威岬を後にし、積丹のウニを食べに海辺の食堂へ向かいました。ここは予め下調べしてあって、朝6時に開店するところです。ちょっと早めに着いてしまったので、お店の前でバイクを止めて休憩していると、お店から出てきたおばあちゃんに声を掛けられ、時間通り入店!ムラサキウニとバフンウニのハーフ&ハーフ丼を注文しました。
ミョウバン漬けでない採りたてのウニ丼、お値段は張りますが、美味しかったです。お店の人にも聞かれたのですが、どちらのウニが美味しいかと言うと、少し食べるならバフンウニ、量を食べるならムラサキウニですね。沢山は食べれないけれど、両方美味しいです。
ウニ丼でお腹いっぱいになったところでやはり時間が無いので、おばあちゃんとの会話も中断してそそくさと旅路に戻ります。神威岬がダメだったので、今度は積丹岬へと向かいます。こちらはゲートがないとウニ丼を食べたときに聞いたので、期待が膨らみます。…が、着いてみると途中から徒歩で進む道になっています。案内を見ると数十分はかかりそうなコース。ガーン…。時間が無い自分には絶望的。(笑)折角来たので行きたいと言う気持ちもあったのですが、先の事を考えここは諦めることにしました。
積丹半島に別れを告げ、東へ進み一度内陸へ入ります。札幌へは向かわず、小樽から石狩方面へ、石狩川に沿うように内陸部を北上していきます。そして目指すはひまわりの町、北竜町です。丁度この時期がシーズンだと分かっていたので、遠回りを覚悟で内陸部へ寄り道しました。
北竜町に着いて吃驚!もの凄い数のひまわりです。見渡す限り全て黄色!100万本以上あるそうな…。天候も夏らしい晴天となり、最高の状態で見ることが出来ました。短いですが、周囲を見渡した動画も撮ってみました。
こんな風景、存在するんですね~。スナップ写真もとったので、それはまた別途載せることにします。
その後再び日本海側は留萌へと向かい、そこから北へ北へ、海沿いを150km以上走ります。オロロンラインでおなじみの、北海道らしい直線路が続きます。
写真は風力発電のファンが立ち並ぶ、オトンルイ風力発電所です。圧巻です。さすが北海道!
このオロロンラインですが、個人的にはサロベツ原野付近の景色が一番お気に入りです。特に利尻島が姿を現してからの、この海と原野のコントラストが気に入りました。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
An Island Over Sea (1920×1200)
まさに最果て、異国感が漂います。サロベツ原野側をバックにもう一枚。道路の直線感がたまりません。(笑)
次の日上陸する予定になっていた利尻島。利尻富士と言うように非常に綺麗な形でとても感動しました。富士山は良く見かけますが、それに似た山が海の上に浮かんでいるのがとても奇妙に感じました。夕日に染まりかけた海の上の山。幻想的でした。
さて、この日は稚内の少し手前、兜沼公園キャンプ場で夜を過ごすことにしました。オートキャンプ場ではありませんが、バイクの乗り入れをOKしてもらえたので、テント設営も楽ちん。サイトも綺麗だったので、快適なキャンプが出来ました。
空気も綺麗だし、もしかして星空が見えるかな?と期待をしたのですが、夕方頃から再び雲が姿を現し、星は望めませんでした。
6日目。いよいよ最果ての離島へ足を踏み入れます。
地図を見れば一目瞭然ですが、この日は利尻島と礼文島の2島へ足を運びました。朝6時半のフェリーに乗る予定だったので、5時半にはキャンプ場を出発。稚内港でフェリーへ乗り込みました。最初に向かうのは利尻島です。
前日に見た美麗な姿の利尻島を期待して船に乗り込んだのですが、向かう先には白くて分厚い雲が…。一晩のうちに山が丸ごと隠れるほどの雲が発生していたようです。とても期待していただけに、非常に残念!でもこればかりは自然なので仕方ありません。島に上陸したところで、ドライブすることにしました。利尻島の道路は、島の回りをぐるっと一周する道路しかないので、左回りで進みます。少し進んだ所にある沓形港には、こんな標識がありました。
東京から1045km。今まで毎日地道に移動していたので気がつきませんでしたが、直線距離でもこんなに遠く離れた所へ来ていることを改めて知らされ、ちょっとドキドキしてしまいました。
その先には港町らしき所があったのでパシャリ。風情がありますね~。
しかし相変わらず雲が多く、ガスで道路の先が見えないところがあるほど。楽しみにしていただけに意気消沈していましたが、この後礼文島へ渡る予定だったので、足は休めず島の南端にある仏法志岬へ向かいました。そこでなにやらウニをさばいている漁師さんたちを発見!そばに行ってみると1個500円で食べさせてくれるとのこと。積丹でも食べましたが、これは食べないわけにはいかないと1個お願いしてみました。
採りたてのエゾバフンウニです!おばちゃんが小声で「内緒だよ」と2個におまけしてくれました。やった~!(笑)ちょっとかわいそうでしたが、滅多にない経験と思い頂きました。海水のしょっぱさが強かったですが、臭みが全くない新鮮さを味わうことが出来ました。利尻島は昆布が有名で、その昆布を食べて育ったエゾバフンウニは日本一美味しいと有名です。貴重な経験でした。
その後少し東へ進んだところにあるオタトマリ沼へ立ち寄りました。晴れていれば沼に鏡面反射した利尻富士が見えたはずなのですが、裾すら見えない厚い雲。これはもう一度来ないといけませんね~。(笑)
利尻島探索はこれでおしまい。フェリーで到着した鴛泊港を通過し、今度は礼文島へ向かうフェリーの出る沓形港へ向かいます。沓形港からのフェリーは11時半過ぎの出港。乗れないと困るので多少余裕を持って到着していたのですが、いざフェリーに乗ってみると乗っているのは自分と他2名…。結構大型のフェリーなので、超赤字路線ですね。(笑)
フェリーが出港し、船内からなにげなく外を眺めていると、次の目的地である礼文島が姿を現しました。それと同時に青い空が!思わず外に飛び出てしまいました。
島の一部には雲が掛かっていますが、利尻島よりは晴れていそうです。そんな期待を胸にいざ礼文島の香深港へ到着!
しかし思ったよりも雲が多い気が…。(笑)山の天気は変わりやすいですが、島の天気も変わりやすいんでしょうか。また晴れることを祈ってバイクに跨がります。
最初に向かうのは、ドライブでも観光でもなく、ずばりウニ丼!積丹でも利尻島でも食べているのに、まだ食べます。(笑)と言うかこれがメインです!エゾバフンウニをふんだんに使った、贅沢な一品です。
本命と言うこともあり、濃厚でとっても美味しかったです。5分ぐらいで完食してしまいました。お店の人もびっくり。(笑)本当に来て良かったです。
さて、いよいよ礼文島散策が始まります。最初に向かったのは、桃岩と言う場所。礼文島では有名な場所なのですが、少し山の様になっており、島の地形や海が一望出来るスポットです。
ところがやはり雲が点在しており、海が途中から青いという面白い状態になっていました。島の方だけ雲がかかっている様です。晴れていればもう少し綺麗だと思うのですが、仕方がありません。景色は望めないので、目を地面に移します。そう、礼文島では高度が低くても、北方というロケーションのおかげで高山植物の宝庫でもあるのです。
今まで山でしか見かけない植物が多く生息しており、なんだか不思議な気分です。時期的にもう少し早いほうが沢山の植物を見られるのですが、それでも十分楽しめました。
大きいサイズの写真は以下からダウンロードできます。
その後島を北上。スコトン岬や金田ノ岬など礼文島のあらゆる道路を走り尽くしました。(笑)普通午後になると雲が掛かってくるものですが、そうしているうちに願いが通じたのかなんと雲が晴れて来ました!
ちなみにここは礼文島西側の澄海(すかい)岬。南国かと勘違いするような、碧い海で綺麗でした。
夕方になり、日が沈む前にテントを張ります。この日は礼文島の九種湖畔キャンプ場を利用しました。そこそこ人が居たので、最果ての地でも恐くはありません。
澄海岬が晴れていたのでもしかしてと思い、テントを張った後、夕食の買い出しついでにもう一度桃岩へ足を運んでみました。すると最初に来たときよりも視界が良く、ずっと綺麗な景色を見ることが出来ました!わざわざ寄り道して正解です。
そして側にいるのに全く姿が見えなかった利尻富士も、漸く姿を現しました。改めて、綺麗な形ですね~。
相変わらず拙いですが、桃岩からの景色を動画に撮りました。
その後温泉に浸かり、疲れを癒したところで丁度日の入りの時間と重なったので、慌てて島の南西端へ向かい夕日を拝みました。
この旅3回目の海の夕日ですが、どれも個性があって好きですね~。ここは波の音のするのどかなスポットでした。続けて、一瞬ですが動画があります。
本当に環境の良い場所ですね~。意外に携帯の電波も届くし、住んでみるとそんなに不自由しないかもしれません。
夕飯はキャンプ場でお湯を沸かしてカップ麺を食べました。と言うのも、コンビニに行ったら北海道限定で、しかも利尻昆布使用と書いてあって、食べないわけにはいかなくなりました。(笑)
離島でのキャンプに少し緊張しながらも、その後湖畔での静かな夜を迎えました。
7日目以降は次の記事へ続きます。
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